「心のしおり」について

毎号のニューモラルのテーマについて、わかりやすくまとめています。

学習の資料としてもご活用ください。

【vol.181】「注意」に込める思いやり

ある夜、自宅近くの路地を歩いているときに、背後からやって来た無灯火の自転車と接触しそうになったAさん。

 

「危ないじゃないか! ライトをつけて走りなさい!」

 

慌てて身を引き、反射的に大声で注意をしましたが、相手は何も言わずに走り去っていきました。不愉快な気分のまま帰宅したAさんは、先ほどの出来事について家族に話します。すると……。

 

「近ごろ、気に入らないことがあると大声で怒鳴りつけてくるおじさんがいるけど、そういうの、すごく不愉快だよな」

 

「どんなに正しい忠告でも、あまりきつい言い方だと、言われた人だけじゃなくて周囲もいやな気分になるわよね」

 

「優しく声をかけられたら素直に従えるけど、いきなり怒鳴られるのはちょっと……」

社会をよりよくしていくために、ここで暮らす一人ひとりがルールやマナーについて注意を喚起し合うことは、「よいこと」に違いありません。しかし、時折ニュースになるように、禁煙場所での喫煙や電車の中での携帯電話の使用などを注意したことが原因で、互いに感情的になって言い争いに発展し、時には思わぬ事件を招くことすらあります。

 

他人の過失を目にした際、非難・攻撃のようにして性急にそれを正そうとすれば、相手を傷つけ、かえって反省の芽を摘んでしまうことにもなりかねません。また、それが公共の場で行われた場合には、周囲にさらなる混乱を招くことにもなるでしょう。注意をする側も、時機や場所、場合などに十分配慮したうえで、相手の立場を思いやった声かけのあり方を考えていく必要があります。

 

何より、他人の欠点や過ちを正そうとするときの私たちの心には、往々にして高慢な心が潜んでいるものです。注意の声かけをする際は、正義感で相手を打とうとする心ではなく、謙虚さと「相手の幸せを祈る優しい心」をもって、これを行うことが大切なのではないでしょうか。

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