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 道経塾のことだま (過去記事抜粋集)
   
  「掃除に学ぶ会でお世話になっている、イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんに悩みを打ち明けると、後日手紙が来たんです。こうありました。『誰の責任でもない責任を、自分の責任として捉えていく。その考え方が大切ですよ』と。鍵山さんのこの言葉で吹っ切れました」



㈱タナカテック代表取締役社長 田中 稔
『道経塾』平成24年5月号
「誰かの責任を引き受ける――若者を救え!京都町工場の挑戦」
「特集」17ページより

   
  「働くすべての人に言えることですが、作業と仕事を勘違いしてはいけません。言われたことをするのは"作業"です。それはロボットでもできます。人間として成長するには"仕事"をしなければいけません。前工程をしてくれた人からは感謝の気持ちで仕事を受け取り、次の工程をしてくれる人には、思いやりで受け渡す。仕事を通じて感謝と思いやりを表現できて初めて、私たちは人間として成長するのです」



社会福祉法人はこべ福祉会理事長 河村政義
『道経塾』平成24年5月号
「社会の役に立つ喜びを創造する――CSナンバーワン経営者の福祉改革
「特集」22ページより

   
 「商は笑にして勝なり」と言います。笑顔で相手の心の扉を開けたら、お互いに幸せな気分になれます。魅力溢れる笑顔のスタッフが増えていけば、お店は活性化し、繁盛するものです。まさに「笑顔は天の花」。笑顔で、お客様や周りの人々を幸せな気分にしてみませんか。



渡辺経営コンサルタント事務所代表 渡辺雅文
『道経塾』
平成24年5月号
「明日から生かせる心のサービス」笑顔は天の花
53ページより

   
  同族経営においては、親父が社長で息子が後継者という関係が大部分であり、息子の立場の方なら一度は、同じようなファミリーとビジネスの境界線で悩んだことがあるのではないかと思います。こうした相談を受けた時、私は「親孝行」の実践を勧めています。親孝行することで、ビジネスの意思決定を無意識に制約している、父親へのファミリーとしての葛藤を鎮め、自分の意識をビジネスの問題にクリアな状態で投下できるようになります。
父親との衝突や葛藤は、息子として父親を思えばこその気持ちの裏返しといえます。「親父を幸せにしたい」「喜ばせたい」という思いを、親孝行に励むことで満たし、安定させるのです。



ウェルスプリング代表 武井一喜
『道経塾』平成23年11月号
「特集1 今日から始める二百年先への挑戦―わがファミリービジネスに誇りを」
14ページより

   
  家族に支えられての商売ですが、私が苦労したのは、いかに「貞末のにおい」を消すかでもありました。現在わが社には、監査役を含め、5人の"貞末"がいます。従業員が、貞末がいるから仕事がしにくく遠慮をしてしまう会社にはしたくなかったのです。そこで、私が家族に言い続けたことは、「家族でもスペシャルではない」ということです。私たちの仕事は、家族であれ、社員であれ、全員がお客様に向いているのだと。お客様が喜んでくれた対価として、企業は存続が許されるのです。家族のために会社があるのではありませんから、家族だからという特別視は一切していません。



メーカーズシャツ鎌倉㈱取締役会長  貞末良雄
『道経塾』平成23年11月号
「特集2 家族であれど和して同ぜず――上質な人間が売る、鎌倉生まれのデキるシャツ」
18ページより

   
 この二十年の経営を振り返れば、下降期に社長就任を果たしたこと、また商品の自主回収問題に遭遇したことが、私の経営観を育ててくれる好機だったと言わざるを得ません。ただ、私一人にできることはわずかですから、風通しのいい職場環境を整えつつ、今後も人づくりを目指していきたい。その根底があってこそ、試練のたびに一層団結してそれを乗り越え、一回り大きく再生を果たせるのだと信じているからです。



パイン㈱代表取締役社長 上田豊
『道経塾』
平成23年9月号
辛酸をなめて明日をひらく――飴玉で培った逆境調和力
15ページより

   
 「会社はまるで一つの生命体です。倒産が死に相当します。長年通用するレシピを作れば、個人が果たせない不老不死の夢を企業が果たせるかもしれないと考えた時期もありました。しかしそんな会社は安心しきって腐敗します。死の可能性を持つから生が輝くので、会社も倒産するかもしれない運命を抱えているから毎日皆イキイキ仕事ができるのではと考えています」



川上産業㈱代表取締役(お客様係社長)川上肇
『道経塾』
平成23年9月号
これでとことん
57ページより

   
 仕事の成果というものは、本人の持つ技術や能力以上に、苦心をするかしないか、一生懸命やるかどうかという「精神力」次第で大きな差がでます。また、どれだけ有能な人でも、一人の力は有限です。多くの人の知恵と力をうまく結合させて成果を出すには「道徳心」が欠かせません。



エバーグリーングループ(長栄集団)
総裁 張榮發
『道経塾』
平成23年7月号
特集1 大局に着眼し小局に着手せよ――永続常緑のエバーグリーン経営
15ページより

   
 数年前からは新卒採用を始めましたが、いざ面接を始めると、受験者は自分の息子や娘とさして変わらない年ごろなのです。人の親でしたら、自分の子供には不幸になってほしいとは思わないでしょう。私の息子や娘が就職する時も同じことを考えました。「売上アップ」を口実に、今までずいぶん社員に無理を強いてきたと身を切られる思いをしました。



㈲京フーズ代表取締役社長 関佳彦
『道経塾』
平成23年7月号
大局定まりて小事はそれに従う――二度の挫折で見出した大局観
29ページより

   
 「私はよく『他人や他社のためにお金を使っているのに、どうして会社が大きくなるのか』と質問されます。しかしそういう方はたいてい、自分の損得ばかり考えているものです。見返りを求めない"最高道徳"を目指したからこそ、今の繁栄と幸せがあるのです」



佐藤薬品工業㈱代表取締役会長
佐藤又一
『道経塾』
平成23年7月号
わが人生行路
61ページより

   
 道徳経済一体思想を学び実践する経営者は、今それぞれの事業を通して、真の人づくりと国づくりをあらためて世に問う使命があります。日本再生は、単に経済の復興だけではできません。日本が再生するか衰退するかの分岐点は、国家の縦軸の重要性を再認識することです。



モラロジー研究所
経営相談室室長  細野眞
『道経塾』平成23年5月号
巻頭言 時極まればすなわち転ず
5頁より

   
 私は能力があって一番になったのではないのです。日本一になりたいと思ったから日本一になれたのです。「思えば叶う」というのが私の信条です。「思えば叶う」を実現するためには、まずは「そうなりたい」と思う。次に「そうなると信じる」。そして、「そのように努力する」。そうすれば「そうなる」のです。要は人間の「念」の力を信ずるかどうかです。日本一になりたいと思えば打つ手が変わります。


高橋商事㈱会長 高橋福八
『道経塾』平成23年5月号
特集2 今ここで、なすべきことをせよ10頁より
   
教育によって付加価値の高い仕事のできる人材を増やす  
   
 働く人の幸せが企業の目的なのですから、当然、人件費はコストでなく、これを支払い続けることにこそ企業活動の目的がある、といっても過言ではありません。利益確保のためと人件費を削ることは、その社員と家族の生活を不安定にすることとなり、本末転倒です。少しでも高い給料を払えるよう最大限の努力をしつつ、教育によって付加価値の高い仕事のできる人材を増やし、労働配分率を下げる工夫をするのです


古田圡公認会計士・税理士事務所
所長 古田圡 満
『道経塾』平成23年3月号
特集「心地よい会社をめざして――型破り会計事務所の人づくり」10頁より
   
恩返しの心  
   
 尊徳の農村復興の実践を支えていたのは、まさにこのテイクの力、尊徳のハッピーに気づき、受け取る力が大きかったと思います。それが〝自分も恩返しをしたい〟というモチベーションになって、どんどん実践ができたのです。エネルギーが途切れることなく、幸福感に満ちながら仕事をしていったのです。農地の改良をはじめ、そのほか多くの実践もすべてこの「恩返しの心」に基づいていました。

二宮尊徳七代目子孫 
中桐 万里子
『道経塾』平成23年3月号
特集「恩恵に感謝し清々しくあれ――時代を超えた報徳という生き方」27頁より
   
能動的に働き掛けができるものはヒト  
   
 会社にとって重要な経営資源は、ヒト、モノ、カネあるいは技術、情報、時間などさまざまにいわれますが、それらに能動的に働き掛けができるものは〝ヒト〟のみです。それ以外はヒトが受発信する要素にすぎないと言ってもいいでしょう。

坂本経営・労務管理事務所
所長 坂本 尚子
『道経塾』平成23年3月号
未来を切りひらく知的戦略「ヒトを最大限に活かす労務管理」54頁より
   
企業の価値観と愛の価値観  
   
 企業には、金儲けの哲学というか、そのような価値観があります。個人には、人を愛するというような価値観があります。私は若いころ、それらはまったく相反する価値観だと思っていました。しかし、70歳を超えた今、それらが決して矛盾するものではないということがわかってきました。企業の価値観も人を愛する価値観も、閉じないで開いていけば仏教の「慈悲」につながっていくのです。
例えば、ある薬や山河ただ薬を売るだけではなく、顧客の症状に思いを致して懇切に調合し、患者のために尽くそうとするなら、その誠意は一人の顧客にとどまらず、地域の人々にも回っていき、やがては社会や国家にまで広がっていったというようなものです。


金乗院
住職 加藤純章
『道経塾』平成23年1月号
「特集「仏教から見た企業倫理――利他の実践が自利を実現する
9頁より
   
一点集中戦略  
   
 そこで自分の今の状況を客観的に分析すると、10の力で百のことをやろうとしていたことに気づいたんです。実際、100種類くらいのパンを作っていましたから、そうなると一つのパンに費やせる力は0.1しかない。でも対象を一つに集中したら、10の力すべてを投入できます。0.1と10、その差は100倍。そこから現在の「くりーむパン」単品勝負につながる一点集中戦略に行き着きました。


株式会社八天堂
代表取締役社長 森光 孝雅
『道経塾』平成23年1月号
特集 「よき人柄がよきパンをつくる――わが人生、難ありて有難し」
26頁より
   
心身一如の職人技  
   
 ヨーロッパではキリスト教神学と中世のスコラ哲学のおかげで、純粋精神、形相(Forma)にかかわるものは尊く、土のような質料(Materia)にかかわるものは卑しいとされてきました。心身二元論です。それに対して日本では心身一如、人と自然は不可分の存在でした。木や土の中にも命をみる、その姿勢が生活の中に美を極める職人技を生み出したのだと思います。


麗澤大学
客員教授 服部 英二
『道経塾』平成23年1月号
「美の世紀へ「匠――
心とものの出会い」」
35頁より
   
探している本が飛び込んでくる  
   
 それも本の魅力の一つといえます。本というのは探していると突然飛び込んでくる。そして、なぜか自分の心境にピッタリのページが開いたり、必要な箇所にだけ目が行く。音声や映像だと、ここだけというわけにはいきません。つまり、文字だとランダムアクセスができるのです。

(株)ソフテック
代表取締役社長 田原道夫
『道経塾』平成22年11月号
特集「道経一体の今を読む――めくるページに企業発展の法則あり」15頁より
   
共感してくれる人を持つ  
   
 今思うと、もっと素の自分を周囲にさらして、みんなの力を借りられたらよかった。よく経営者は孤独といわれますが、それは孤独の自分をどこかヒーロー化している自分の心に原因があるのであり、決して一人ぼっちではないんですよ。一人でいいから、隣でうんうんと話を聞いてくれて「そうか厳しいよな、大変だよな」って共感してくれる人を持てたら、たったそれだけのことで人はずいぶんと前向きになれるのではないでしょうか。

(株)多田屋 
元社長 能勢千晴
『道経塾』平成22年11月号
特集「自ら運命の責めを負うて感謝す―私の書店経営回想記」29頁より
   
求道者として最後の武士を率いた西郷  
   
 西南戦争の西郷はもはや政治家でも軍人でもない。求道者として最後の武士たちを率いたのである。勝っても負けても、この戦争は日本に武士道を残す戦いになるだろう。「今般政府へ尋問の廉あり」という西郷の真意はそこにあった。

自由主義史観研究会
副会長 齋藤武夫
『道経塾』平成22年11月号
会社で学びたい歴史③「憂国に散った最後の武士・西郷隆盛」40頁より
   
清掃は心の仕事  
   
 清掃はその根底に感謝と奉仕の気持ちがあるかどうかで、その質は十倍変わってきます。隅々まで磨かれ整理整頓された建物は、見る人の心に安らぎと活力を与えます。私たちに期待するすべてのお客様に感謝し、報恩する心を磨くことが、新日本ビルサービスの競争力を磨くことにつながるのです。

新日本ビルサービス株式会社
代表取締役社長 関根 一成
『道経塾』平成22年9月号
「特集「みな光る、ともに輝く
―人と組織を磨く
ピカ一企業をめざして」
15頁より
   
花の根は目に見えない  
   
 私が花を描くときには、まず地中にある根から描きます。右に左にしっかりと張った根です。本来花というのは、地上に見える部分、見えないけれど地下で地上を支える部分、花が育つための大地のエネルギーというすべてのバランスが整って初めて美しい花として地上に姿を現します。無形がしっかりと美しいからこそ、いい有形ができるものです。

株式会社モンテリビエ
代表取締役社長 山川 和子
『道経塾』平成22年9月号
特集 「どん底にも光あり
―倒産と向き合う中でみえたもの」
25頁より
   
従業員の真心を生かす  
   
 ここには自らゴミを拾おうとする従業員さんがいます。それがダイキョーの土壌なんです。最前線でお客様にサービスを提供しているのは僕じゃないんです。それに気づくのが遅かった。でも気づけてよかった。僕の役割は、従業員さんの真心を生かすことです。

株式会社ダイキョープラザ
代表取締役社長 杉 慎一郎
『道経塾』平成22年9月号
「シリーズ“J”」43頁より
   
天命を模索し生きる道を探し当てる  
   
 私が社長業を続けられなかったのは、それが神から与えられた鍵山幸一郎の使命、つまり天命でなかったのかな、と思うようになりました。決して天命でなかったから続かなかった、という言い訳ではありません。あるいは天命だったけれど、やり方を間違えたのかもしれません。

(株)イエローハット
特別顧問 鍵山 幸一郎
『道経塾』平成21年7月号
特集「この定め、天命や否や―わが在任の日を省みる」18頁より
   
逃げずに正面から問題を受け止める  
   
 難局とは、大きな波が正面から押し寄せてくるような状況に似ています。そこで慌てて舵を切るとどうなるでしょうか。横波を受けた船のように転覆するかもしれません。そうならないために、船先を波の正面に向けて波を切るのです。

NPO法人蜘蛛の糸 
理事長 佐藤 久男
『道経塾』平成21年7月号
特集「どん底にも光あり―倒産と向き合う中でみえたもの」25頁より
   
感動を売るバロメーター  
   
 お店の店員さんが「ありがとうございます」と言ったときに、お客様からも「ありがとう」という言葉が返ってくるかどうか。そこが、単に物を売っているか、感動を売っているかのバロメーターのように思います。

渡辺経営コンサルタント事務所
代表 渡辺 雅文
『道経塾』平成21年7月号
ひと言の威力53頁より
   
すべての関係者にとって利益となる経営を  
   
 他の関係者の犠牲の上に、顧客や株主といった一部のステークホルダーの利益を図る経営は、一時的には利益が上がりうまくいくかもしれませんが、結局それを長期にわたって持続することはできません。犠牲を強いられた人々に不平や不満、無理が生じ、そこがきっかけとなって綻びが広がっていくからです。
 廣池は「最高道徳は、一方を喜ばせて一方を泣かするようなことをなして、真の幸福を得るあたわざることを教え、自分と仕入先とお得意と社会と四方を益することを目的とせしむるのであります」(改訂『廣池千九郎語録』84ページ)と述べています。すべての関係者にとって利益となるようなバランスの取れた経営こそが最高道徳的経営となります。


麗澤大学経済学部
准教授 大野 正英
『道経塾』平成22年5月号
「特集「現代に活かす『三方よし』
―顧客志向と第三者の利害」」
12・13頁より
   
日本が喪失したもの  
   
 幕末になって開国し、西欧社会との格差に驚愕するあまり、日本は茫然自失の状態になり、ひたすら西欧社会を追跡することに熱中してきた。それは日本が西欧諸国の属国になることを回避できたという意味では妥当な政策であったが、一方で喪失したものも多大であった。最大の喪失は、西欧文明の根底に存在する進歩史観を信用するあまり、日本固有の伝統文化や自然環境や社会構造を弱体にしてしまったことである。



東京大学 名誉教授 月尾 嘉男
『道経塾』平成22年5月号
100年先を読む18
「社会は単純に進歩するわけではない」37頁より
   
人は誰もが認められたい  
   
 人間は誰でも、人から認めてもらいたいという欲求があります。社員の立場からいえば、社長や上司に自分の存在を認めてもらいたいと願うのは当然のことです。人間はこの存在感が満たされると、満たしてくれた人に応えようとする習慣があります。例えば褒め言葉は相手をいい気分にさせ、やる気を起こさせ、褒めてくれた人との関係を大事にするようになります。このように相手の人格を尊重することが、思いやりの心(道徳心)というものです。



モラロジー研究所顧問 岩田啓成 『道経塾』平成22年5月号
「岩田啓成の道経塾品性学舎最終回
「指示待ち社員に困る」」57頁より
   
今、日本人に求められる価値観の転換  
   
 日本に置かれたこの基本条件に鑑みれば、今われわれに要求されているのは、一種の価値観の大転換といってよかろう。経済成長追求、都市化、モノの生産と分配による幸福追求、といった産業社会を支える基本的な価値観の転換である。


京都大学大学院 教授 佐伯 啓思
『道経塾』平成22年3月号
巻頭言「日本社会の大転換へ向けて」5頁より
   
ストレスを乗り越え、人間性を高める  
   
 大病をしてはじめて人に感謝する心を持てるようになった人、病気を克服したエネルギーを仕事に転化して、その後の人生で成功した人が多い理由がここにあります。人間はストレスを経験することによって今までとは違う脳の使い方を身に付け、脳のレベルを高めることができるからです。
脳の使い方を転換して、そのレベルを高めるきっかけをつくるのはストレスです。「艱難汝を玉にする」の諺は、人間として成長するためにはストレスを乗り越えるしか方法はない、ということを示唆していると言っていいでしょう。


都立駒込病院脳神経外科
部長 篠浦 伸禎 
『道経塾』平成22年3月号
特集「心身一如」14頁より
   
日本の食文化を観光資源に  
   
 これからはアメリカもヨーロッパ、中国も日本を追って高齢者の多い国になる。そのような背景もあって、「日本食」を見る目が真剣になってきている。
日本に行って日本食を楽しんで長生きの料理法を学び、日本人のように長生きしたいというような「国際長寿ツアー」が増えるのではないだろうか。
日本に長寿をもたらした食文化が新しい観光資源になるのだ。日本人一人ひとりが、いささかオーバーに言えば、日本の食文化を観光資源として自覚すべき時代がもうすぐに来るだろう。


食文化史研究家 永山 久夫
『道経塾』平成22年3月号
羅針盤「世界を元気にする『和食』」 44頁より
   
自分の強みと弱みを理解できれば  
   
 自分の強みと弱みが理解できれば、どのような手を打つべきかの選択肢に優先順位をつけることができる。それは、モンテーニュのように、自分が本当に必要とする書物を備えることにほかならない。ないものねだりをして挫折感に打ちひしがれるよりは、今、自分にできることをやって充実感を満喫する。


麗澤大学 学長 中山 理
『道経塾』平成22年1月号
「巻頭言」5頁より
   
社会に貢献することが経営  
   
 企業には、必ず存在価値(社会的役割)がある。その存在価値を磨き。社会に貢献することが経営であり、そのための考えをまとめたものが、経営理念である。何をもって社会に貢献するのか、そのためにどのような経営をするのか、という経営理念をわがものとし、実践したとき、利他の心が養われ、人間性の向上につながると私は考えている。

(株)タナべ経営 社長 木元仁志 
『道経塾』平成22年1月号
特集「受け継ぐ力」15頁より
   
最後の最後に発揮されるもの  
   
 精神論だけでは経営できませんが、最後の最後は精神力がものをいいます。道徳的な精神パワーはいざというときに発揮されます。まずは戦略、戦術、戦闘という具体的な経営方法をマスターしてから、精神的にもワンランク上に立って物事を考える道徳的修養を身に付けていただきたいと思います。

(株)新経営サービス
専務取締役 田須美 弘
『道経塾』平成22年1月号
本誌創刊10周年記念シンポジウム 59頁より
   
経営戦略を立てるとき  
   
 経営戦略を立てるとき、私は進歩軸とトレンド軸という二つの座標軸から判断するようにしています。進歩軸とは人間が過去から現在へ、そして未来へと進歩していく方向を示すもので、幸せや理想に近づこうとしている縦の軸になります。一方のトレンド軸は、その時々の流行を示すもので、世の中の関心はトレンド軸の上を行ったり来たりします。商品開発では流行も無視はできませんが、世の中には進歩軸という人間の根源的な思想や行動原理が働いているということも忘れてはならないのです。

伊那食品工業(株)
代表取締役会長 塚越 寛
『道経塾』平成21年11月号
特集「社員に幸あれ」12頁より
   
大きい会社であるより、いい会社でありたい  
   
 不況ものともせず毎年着実に増収を重ね、4年前に始めた洋菓子のOEM生産も好調で、今年は過去最高の25億1000万円を計上(2009年6月)。実質的な無借金経営を実現しており、さらなる多店舗化の投資余力は充分あるが、季哲氏はこれ以上店舗を増やすつもりはないと断言する。
「スタッフ一人ひとりに光を当てたくて店を増やしてきましたが、少々大きくなりすぎました。この先も皆の顔が見える家族でいたいから、拡大はもうしません。大きい会社であるより、いい会社でいたいですから」


(株)たこ満
代表取締役社長 平松季哲
『道経塾』平成21年1月号
特集「社員に幸あれ」14頁より
   
人づくりする人自身の生き方が問われる  
   
 人づくり云々の前に、まず看脚下(脚下照顧)であろう。天に恥じない生き方である。「天網恢恢疎にして漏らさず」「天知る、地知る、我知る、人知る」。誰も見ていないときにどう振る舞うか、それがその人の「品性」を磨くのである。さらに他人を責めたり、批判非難するときにはその人の「品格」が現れる。
 今、経営者に求められているのは「天に恥じない経営」と「恕の経営」であろう。企業における人づくりも、その上に成立する。そしてそれは人づくりをする人自身の生き方が問われることでもある。


ライフハーモニー研究所
所長 位田隆久
『道経塾』平成21年11月号
「人づくり百景」41頁より
   
武士階級が貫いた「義」  
   
 武士階級が軍事、警察、司法、行政の全権を掌握していた江戸時代、260年の長きにわたって国内の平和を維持できたのは、武士階級が政権担当者としての「義」を貫いてきたからです。商人から税を取り立てたのでは彼らを統治できないという「義」を優先したため江戸末期の武士の生活は困窮しましたが、世界史を見渡してもこのような潔い「義」を重んじた政権の例はありません。



徳川家宗家第十八代当主 德川恒孝
『道経塾』平成21年9月号
「巻頭言」5頁より
   
リーダーを越える人材を生み出すリーダーシップ  
   
 私が日本一の経営者なら、牽引型リーダーシップで先頭に立ち、ぐいぐいと社員を引っ張っていって、日本一の会社をつくることができるでしょう。しかし、私はとても自分のことを日本一の経営者とは思えません。また、牽引型の場合、組織におけるリーダーの影響が強い分、意思決定が非常に早いという面もあります。しかし、上意下達では、どうしても仕事にやらされ感が付きまとい、おもしろみを感じられません。また、社員から考える力を奪ってしまうので、リーダーを超える能力をもった人材が生まれにくい集団になってしまうという問題もあります。結果、能力の高いリーダーが退職すれば、その会社は失速してしまうかもしれません。それを避けるには、リーダーを超える人材を生み出せる組織をつくらなければいけません。


ネッツトヨタ南国(株) 会長 横田英毅
『道経塾』平成21年9月号
特集「リーダーの条件」15頁より
   
多様性を求められる企業  
   
 最近、欧米社会では最高多様性責任者(CDO)という役職を設置する企業が増加している。経営環境が激変する時代、一様な人材で構成された組織は柔軟に対応できないという思想によるもので、国籍、性別、人種、学歴、経験などが多様な社員で組織を構成することを職務とする。実際「フォーチュン500」に登場する世界を代表する企業において、女性重役の高率な企業ほど業務成績が良好という統計も発表されている。

東京大学名誉教授 月尾 嘉男
『道経塾』平成21年9月号
「100年先を読む」37頁より
   
徳を積み運命を開く事業経営を  
   
 総合人間学「モラロジー」(道徳科学)を創建した廣池千九郎(1866~1938)は、混迷を極めた昭和の初期に、景気・不景気は必ず循環する、悪くなる原因は外にあるのではなく内にある、「だから、常に徳を積んで、運命を開く軌道にのって、事業を経営していくことだ」(改訂『廣池千九郎語録』78ページ)と述べています。さらに、次のような格言を遺しています。「盛時には驕らず衰時には悲しまず」「途中困難最後必勝」

(財)モラロジー研究所
理事長 廣池幹堂
『道経塾』平成21年7月号
「巻頭言」5頁より
   
道徳と算盤は車の両輪のように  
   
 つまり、道徳と算盤は車の両輪のようなものだと言っているのです。企業の倒産や廃業の原因の多くが、「合理主義を忘れた道徳的経営」あるいは「道徳から逸脱した合理主義的経営」によるものであることは、歴史が証明しています。経営者は、企業を社会の公器として常に「道徳と算盤」の両輪を念頭に置き、右の車輪も左の車輪も同じ大きさ、同じ速度で走れるように気を配っていかなければならないのです。



シブサワ・アンド・カンパニー(株)社長
渋沢栄一・5代目子孫 渋澤 健
『道経塾』平成21年7月号
特集「道徳で立ち直れ」 12頁より
   
「用の美」の伝統を絶やすな  
   
 日本人が磨き上げてきたモノづくり。それは使う側に立つ視点と独自の美意識、感性により、単なる機能美を超える「用の美」を、職人や匠らが無意識に人々の日常の中に、モノづくりに組み込んできた。今、われわれの日常にあふれる工業製品や技術に、その感性や価値観を伴ったモノづくりの伝統が、現場の使命感や志、心意気として連綿と受け継がれている。それを絶やしてはならないと、意識を持って、宣言すべき時代なのである。


国立科学博物館理工学研究部
科学技術史グループ
グループ長 鈴木一義
『道経塾』平成21年5月号
「羅針盤」45頁より
   
企業の趨勢を決める第四の経営資源  
   
 一般的に言われる経営の三大資源は「ヒト・モノ・カネ」、あるいは「人材・技術・情報」ですが、第四の経営資源とは、会社の外にある資源。つまり、わが社の“社外社員”として、ともに闘ってくれる優秀な外注先、仕入先、下請先をどれだけ持てるのか。そうした外部有用経営資源の「内部化力」が、今後の企業の優劣を分けることになります。


法政大学大学院 政策創造研究科
教授 坂本光司
『道経塾』平成21年5月号
特集「利は元にあり」15頁より
   
人となりと仕事の成果は比例する  
   
 「主人の足跡は土地を肥やす」ということわざがあります。米づくりは大変な手間がかかり、水の量や、雑草、虫の害や稲の病気に目を光らせなければならない。とかくまめに田んぼに行かなければ無事に育て上げられないものだそうです。そうはいっても、とかく腰の重いのが人間かもしれませんが、仕事はやはり、その人となりと成果とが比例してくる世界です。


(株)資生堂 名誉会長 福原義春
『道経塾』平成21年5月号
「福原義春の多面体人間のススメ」
25頁より
   
かつめししかない、ゆえに妥協もない  
   
 一角さんが言う。「百三十一のお店があっても、味に徹底してこだわるところは一割程度です」。パラーディオには、かつめししかない。発祥の味を受け継ぐ者に、妥協の二文字はない。なにせ、かつめしの命ともいえるソースを仕込むのにかかる時間は四十時間。愛情と、手間のかけ方が、「名物だからとりあえずメニューに」の店とは違う。


パラーディオ 店長 一角辰宏
『道経塾』平成21年5月号
「売って喜び、買って喜ぶ。」57頁より
   
地道な努力が“技術”をはぐくむ  
   
 モノづくりの根底には“技術”がある。わが国は、ここであらためて技術立国をめざすべきであり、そのポテンシャルも高い。まじめで、細部にまで気を配る日本人の特性は、技術発展には欠かせない要素だ。ただし、この技術は一朝一夕には身に付かない。辛抱、我慢が大切であり、地道に努力を重ねることが肝要だ。


花王(株) 前会長 後藤卓也
『道経塾』平成21年3月号
「巻頭言」4頁より
   
歳を重ねたからできる提案がある  
   
 私は、建設業にあっては、女性は歳を重ねるごとに重宝されると思っています。というのも、施主の年齢層で多いのが、30代のご家族から定年後のご夫婦。結婚、子育てを経験された女性スタッフは、お客様により近い目線で、より質の高いご提案ができる貴重な人材なんですね。


(株)女性建築家チーム 社長 
西村幸子
『道経塾』平成21年3月号
特集「女性の典雅力」12頁より
   
拡大より永続へ  
   
 日本と比べて産業の歴史が浅い韓国では、最近ようやく、高度成長路線の量的拡大から質的充実へと、経営の転換が図られるようになってきたのです。日本の「老舗」の経営に関心が高まってきたのも、そのためです。いかに拡大発展するかより、いかに永続するかに問題意識が変わりつつあるのです。


(社)韓国道徳科学研究協会理事長
孫炳皓(ソン・ビョンホ)
『道経塾』平成21年3月号
特別企画「韓国経営者座談会」57頁より
   
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